本記事は「リベラルアーツって最近よく聞くけど何のことだろう?」という疑問をお持ちの方に向けての内容となります。本記事をお読みいただくと以下の3点が理解できます。
①リベラルアーツとはどんなものか?
②リベラルアーツを身につけるメリット
③リベラルアーツを身につけるための具体的方法
これらを理解していただければ、リベラルアーツの基本的な考えを知ることができるでしょう。それでは楽しみながらお読みください。
まずリベラルアーツとはどのようなものでしょうか?これについて考えたいと思います。
リベラルアーツとは?その意味と歴史
まずリベラルアーツとは何でしょうか?それは「自由になるための技法」です。そして何から自由になるのかというと、あらゆる偏見や差別からです。
偏見や差別はどのようにして生まれるのでしょうか?それは人間が成長していく中で様々な考えや価値観として形成されていきます。アインシュタインは「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」と述べています。これに従えば、常識だと自分では思っていることでも、ほとんど成人のときまでに身につけた偏見に過ぎないということです。
偏見や差別は個性的な考えではありません。無知によるものです。正しい教育、知識によって矯正されるべきです。なぜなら社会が無知な者で溢れると秩序が混沌とするからです。その対処法として、リベラルアーツがあります。
つまり人間は18歳、すなわち成人までに身につけた価値観(偏見・差別)から脱却するためには、リベラルアーツを学ばなければならないのです。
リベラルアーツを学ぶ理由は哲学的探究をするためです。哲学は真理を追究します。しかし偏見や差別があれば、普遍的な真理は追究できません。
「真理はあなたがたを自由にする」(使徒ヨハネ)という言葉があります。宗教が絶対的真理なのかは置いておいて、真理が人を自由にすることを端的に言い表しています。その理由は、正しい分別によって、あらゆるしがらみから解き放たれた自由を得ることができるからです。
次にリベラルアーツの歴史について説明します。
リベラルアーツの歴史は古代ギリシア(紀元前8世紀から4世紀にかけての時代)にまで遡ります。そして古代ローマを経て、中世イタリア、フランスで盛んになりました。
その後、近代ではフランスのリセ、ドイツのギムナジウム、イギリスのオックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)、アメリカの伝統的な私立大学はリベラルアーツ教育を採用していました。また現在でもその伝統は続いています。
現代としては、リベラルアーツは再び価値あるものとして復権しつつあります。というのは、学問の専門化・複雑化が進んだからです。つまり学問が専門的に深化することで、その学問の研究の価値が問われることになったのです。
すなわち日常から離れた専門化・複雑化されすぎた学問(研究)には価値を見出せないという反感がありましたが、その結果として、知識を総合的につなげるリベラルアーツが注目されたのです。
ではリベラルアーツを身につけるメリットとはどのようなものでしょうか?
リベラルアーツを身につけるメリットとは?
まずリベラルアーツを身につけるメリットは、2つあります。まずひとつ目は、物事を相対化できることです。相対化とは、物事をズラして考えてみることです。つまり自分の狭い固定観念だけでなく、広い世界を知ることで新しい発見や進化ができます。それによって、自らの価値観・世界観を変化させ、さらに成長できます。
そしてもうひとつは、創造性が高まることです。創造性とは、スティーブ・ジョブズの言葉を借りれば、「つなげること」です。点と点をつなげる、すなわちコネクティング・ザ・ドッツとも言われます。つまり知識を知識をつなげて、新しい創造を生み出そうという考えです。これは社会をイノベート(改革)するためには必要です。
リベラルアーツを身につける具体的方法
リベラルアーツを身につける具体的方法は3つあります。本、人、旅です。(出口治明氏『人生を面白くする本物の教養』参照)
まず1つ目に、本からは以下のことが参考になります。つまりファクト→抽象化→転用(山口周氏『独学の技法』、前田裕二氏『メモの魔術』参考)です。これは、ファクト、すなわち事実から共通する部分を一般化(抽象化)し、他の分野に適用する(転用)という考えです。僕も新しいことを知ったら、抽象化して他の分野に転用できないか考えたりしてます。
そして2つ目に、人からは、以下のことが参考になります。まず人と対話をすると自分の考えが相対化されます。それにより自分の価値観がより豊かになります。古代ギリシア哲学者で有名なソクラテスは著作を残していません。その代わり対話を重視しました。僕も対話をすることは重要だと思っていて、対話から新しいアイデアや考えを得ることもあります。
最後に3つ目として、旅をするのも参考になります。旅は学んだ知識の見識を高めたり、異文化を体験したりするのに有効でしょう。僕はあまり旅をしたことはないのですが、海外に行って価値観が変わったと言う人がいると好奇心がそそられます。いつかアメリカやイギリス、インドなどに行ってみたいです。
まとめ
いかがだったでしょうか?本記事ではリベラルアーツの意味と歴史、そのメリット、具体的に身につける方法を説明しました。
- その意味と歴史としては、まず「自由になるための技法」であること、そして古代ギリシアから現代にいたるまで歴然とした系譜(つらなり)があること
- そのメリットとしては、相対化の技術と創造性の向上があること
- また具体的に身につけるための方法としては、本・人・旅があること
を説明しました。
ぜひ本記事を参考にしていただいて、リベラルアーツの理解、習得・向上に努めていただきたいと思います。僕も努めて参りたいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
色々とやってますね。リベラルとは自由と思っていました。かつて、どこかの政党であったような?生きている間に一度は海外に旅をしたいね。
イカサマ様
コメントありがとうございます!
好奇心に基づいて、「知る」ことを楽しんでいます。
リベラルとは、「自由」で合ってますよ。アーツは、artsで「技法」と訳します。なので「自由の技法」、正確に言えば「自由になるための技法」です。
リベラルとか自由は、政治関連でも使われますよね。たとえば、リベラルか保守か、あるいは自由主義か全体主義かなど。また自由民主党を英語では、Liberal Democratic Party(リベラル・デモクラティック・パーティ)と言います。
海外旅行行きたいですね。そのためにも英語も気長に勉強しておきたいと思います!
旅がやはりいいかな。
旅行に行ってリフレッシュ❗️
五十嵐美佐子様
コメントありがとうございます!
旅行行きたいですね。
最近では山や川などの自然に癒されるハイキングがしてみたいです!
リベラルアーツを学ぶには、「本、人、旅」。
広い視野を持ち、柔軟性を養い、いろんな価値観を持つ人も素直に受け入れられるように、そして歩み寄れるようになりたいですね。
「自由になるための技法」
素晴らしいですね。
しし丸子様
コメントありがとうございます!
広い視野、柔軟性、多様性はどれも大切ですね!
他者を受け入れ、主体的に考え、協調していくことも同じく大切ですね!